薄闇の中

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最近は、さほど暑くなく、落ち着いた夕暮れ時に畑の作業をしている。

6月21日が夏至だったので、これからだんだんと日が短くなっていくのだろう。

少し、太陽のありがたみを覚える。地球は、冬に向けて舵を取り始めた。

7時を過ぎて、半刻も経つとあたりは静まり、日中に聞こえてこなかった音が沸き起こってくる。

薄暗く、だんだんと見通しが利かなくなる、明と暗の境に立ち、向こうを見やると

白い影がよぎった。鹿だ。1つ2つわかった。鹿の群れだ。

心が、体が、ざわつく。近づいてみたくなった。せめて姿を捉えることができるだろうか。

猫だ。獲物を狙う猫になるのだ。できるかぎり体の力を抜いて、そうっと足を忍ばせる。

カメラを手に、草むらの陰に身をひそめる。どこにいるのだ。

「ピャン!!」と鳴いた。見張りに見つかった。「ピャン!ピャン!」と続く。警告を発している。

鹿が逃げていく。興奮がにわかに冷めていった。

 

About 山本 武志

「じゆうちょう」担当。 職業 植木屋。 料理、コーヒー、土いじり 大大大好き。 最近の取り組み 合気道。 人生テーマ 自然、感性、愛、適当であること。
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