初見で感じる青年海外協力隊

青年海外協力隊というものがあります。
JICAのWEBサイトでは次のように説明されています。
JICAは、日本の政府開発援助(ODA)を一元的に行う実施機関として、開発途上国への国際協力を行っています。「すべての人々が恩恵を受けるダイナミックな開発」というビジョンを掲げ、多様な援助手法のうち最適な手法を使い、地域別・国別アプローチと課題別アプローチを組み合わせて、開発途上国が抱える課題解決を支援していきます。

「すべての人々が恩恵を受けるダイナミックな開発」

なんとも壮大なようであり、抽象的なビジョンです。

「多様な援助手法のうち最適な手法を使い、地域別・国別アプローチと課題別アプローチを組み合わせて、開発途上国が抱える課題解決を支援していきます」

とも書いてあるので、世界にたくさんある途上国(あんまり使いたくない言葉だが)には本当にたくさんの問題が山積しているのだろうと思います。まったく日本での常識が通用しないんだろうとも思います。だからビジョンとしては抽象的な表現にならざるを得ない。

例えば、そんなところへ行って今の自分に何ができるのだろうか、そして自分は何の得るのだろうかと考えると、まったく予想がつきません。多分具体的なプロジェクトはいくつかあって、その一員として働いて、ほんの少しは何かできるのかもしれません。日本にそれほど、しがらみを感じてない今の自分にとって、行ってやってみなきゃわからないじゃないかという半ば投げやりな気持ちと、自分の知らない世界だから、見てみたいという単純な好奇心が主な動機となってそういう土地へ向かわせるのだろうと思います。そして、現地へ赴いて、現実に直面し、単純に解決できない問題を背負い込んで、わけのわからない憤りを抱え、少しの達成感に心癒されながらも、帰国までの日数を指折り数える毎日になるのかも知れないなと思います。そうイメージしてしまうほど大きな課題があると感じます。問題の首根っこを掴んだと思っても、一度頭をもたげれば簡単に振り払われてしまうようです。

一方で、前向きな気持ちを維持することができるならば、問題の端緒をうまく自分の中に取り込めるのかもしれません。でもそれは、例えば、学級の中で一人いじめられている人をその場の正義感によって一時的に助けるのではなく、一時は状況を静観し、もっと抜本的な問題解決に導けるような、強い意志が必要です。あるいは麻薬組織に潜り込む捜査官のような強い精神がいるのではないかと思います。

自分の拠り所が必要だという話を聞きました。今この文章を書いてみて、そのことをよく思い知らされました。

そんな過酷な場所でリーダーシップを如何にとるのか、自分ならどうするのだろうと考えます。大きな問題とは言え、困難は分割せよといいますから、ある程度小さな問題に砕くことができるのだと思います。そう考えると、そういった小さな問題の答えが瞬時にわかって、また答えの導き方を瞬時にわかって、問題解決のチームをうまく動かすことができる人物がリーダーシップをとってしかるべきだと思います。そうでなければ、強いフォロワーシップをもってチームの一員として働きます。チームとはあくまでチームであって、リーダーのものではない。リーダーが1つのプロジェクトしかできないなら、そのプロジェクトが達成できたら、リーダーはいらなくなります。リーダーシップをとるものはその終わりをちゃんと見つめられなければなりません。

青年海外協力隊なんとも甘い言葉ですが、今の自分では物見遊山に過ぎない気がしてなりません。
柳の木はあのしなやかな体で、強風でさえも受けながすのが本領ですから、過酷な状況にあっても、問題の本質を見抜けるのかもしれません。今は、そう思います。